「寝ても寝ても眠い」それ、「過眠」かもしれません
「十分眠ったはずなのに、まだ眠い」「昼間もずっと横になっていたい」——
もしそんな状態が続いているなら、それは過眠(かみん)のサインかもしれません。
医学的には、過眠とは主に以下の2つの側面から理解されています。
日中の強い眠気(Excessive Daytime Sleepiness: EDS)
日中の強い眠気(EDS)とは、本来活動している時間帯に強い眠気に襲われ、目を開けているのがつらくなる状態です。
たとえば、
仕事中や通勤中に気づかないうちに眠ってしまう
「起きていなきゃ」と思っているのに、いつの間にか寝ていたといったことが起こる場合があります。
一時的な睡眠不足でもこうした症状は見られますが、毎日のように続くときは、体やこころの不調が関係している可能性もあります。
睡眠時間の延長
もうひとつの過眠のかたちは、夜間の睡眠が極端に長くなったり、昼間に何度も寝てしまうことで、1日の睡眠時間が過剰になってしまう状態です。
精神科の領域では、うつ病などの気分障害にともなって、このような過眠があらわれることがよく知られています。
「寝ても寝ても眠い」は、こころからのサインかもしれません
うつ病や双極性障害(躁うつ病)などでは、不眠だけでなく過眠もよく見られる症状です。
特に、次のような傾向が報告されています。
単極性うつ病:約10〜20%の方に過眠が見られる
双極性障害のうつ状態:約半数
冬季うつ(季節性うつ病):約70%
この過眠には、
実際に長時間眠っている
倦怠感でベッドから起き上がれない
気力が湧かず、眠ることで時間をやり過ごしている(いわゆる「寝逃げ」)
といった状態も含まれることがあります。
以下のような状態が2週間以上続いているときは、一度ご相談ください
ご自身のこころに、そっと目を向けてみてください
「寝ても眠い」——その奥には、こころの疲れやストレスが隠れていることがあります。
身体の不調と同じように、こころのサインにも気づいてあげることが大切です。
当クリニックでは、ミニマルで落ち着いた空間の中で、お一人おひとりの背景に寄り添う精神療法を大切にしています。
「少し変だな」と感じたとき、「話してみようかな」と思ったとき、どうぞお気軽にご相談ください。
治療が必要かどうかも含め、ともに考え、ゆっくり整えていくお手伝いをいたします。
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